ビデオジャーナリストの誕生
「学校に行きたい」は94年5月、CS(通信衛星)局「朝日ニュースター」の番組でそのまま放送され、NHKの目に留まりました。
「取材対象にどれだけ迫れるか。
三脚や照明がないのは問題でない」。
路を起用したNHKエンタープライズ21のエグゼクティブ・プロデューサー、仁平氏は語ります。
今度の取材対象は、完成すれば世界最大級になる三峡ダムの建設で湖底に沈む農村です。
「日本でも有名なプロジェクトですが、その陰で村がなくなるという大問題に揺れる、人間の生きざまを描きたい」といいます。
撮影が順調に進めば、97年1月にも放送されます。
路さんは最近、大学院での研究をやめて、ジャーナリストになろうと決意しました。
中国では新華社など国営企業以外に身を置くジャーナリストは認められておらず、当面は日本に足場を置いたうえでの活動になりそうです。
路さんのように単身、カメラをかついで取材するビデオジャーナリスト(映像記者、VJ)が頭角を現し始めました。
ユニークな感性、軽装備こその行動力。
5~6人がかりのテレビクルーに比べ、取材対象に与える威圧感も少ないです。
テレビ局など使う側から見れば、制作コストが安上がりなのも魅力です。